天理市内にある大和神社境内にあるこちらの社は、江戸時代まで代々宮司を務められた方々のご先祖をお祀りされています。大国主命とされる神様、恵比寿様やホツマ伝えではクシヒコとされる神様です。このたび、琵琶の神社でしられる京都御苑内の白雲神社での琵琶奉納演奏のお話しを頂戴した日本文化保存研究会代表理事 安田洋ニ氏からのご紹介により「和の意識を広げる会」様主催の「遣唐使顕彰慰霊祭」で琵琶曲4曲を奉納演奏をさせていただけることとなりました。
大和神社は、奈良時代から選ばれた遣唐使たちが旅立つ前に旅の無事を祈願した社と伝わり、境内には山上億良が友人の遣唐使に捧げる和歌「好去好来」の石碑があります。その由縁から今回初めて、5000人に及ぶ遣唐使で大陸にわたった方々の慰霊祭が行われることになったそうです。牧野宮司様による祭事の進行、続いて小谷四音(せせらきしのん)による琵琶曲奉納、その後、安田洋二氏によります『大和と遣唐使 古代人を偲ぶ』と題した、新たな角度の歴史観で遣唐使を語る、大変面白くて興味深い講演会がありました。
ということで、琵琶の奉納曲としましては、全4曲。山上億良和歌「好去好来」を千載記の曲に載せて歌う「好去好来大和千載記」、遣唐使が持ち帰るはずだったが嵐を鎮めるために海に投げ込まれた幻の琵琶を讃えた曲「獅子丸に捧ぐ」、後半はホツマツタエに記された和歌から、こちらの神様を讃える内容で「ホツマウタ」と「魂守」の2曲を奉納させていただきました。
「ホツマウタ」は、小谷四音の自主制作曲「いろは歌」のメロディにのせて唄い、「魂守(たまもり)」は、平安時代の遣唐使、藤原貞敏が伝えた琵琶独奏曲の一つ「啄木」のメロディにのせて、普段は「幸盛(こうもり)」として唄っている曲の歌詞をホツマウタより抜粋して唄いました。