月別アーカイブ: 2021年3月

3月23日に安朱・音羽・勧修小、華頂大山科寮、3月28日に山科醍醐こどものひろばさんへミニ琵琶寄贈!

四ノ宮に ゆかりの深い地元の小学校2校に加えて、公募決定による3団体へミニ琵琶 「四音琵琶(しのびわ)」計5台を寄贈しました。

安朱小と音羽小へは3月23日卒業式に合わせて午前中に寄贈し、勧修小へはその日の午後に、華頂大山科寮へはその日の夜にそれぞれ出来上がったミニ琵琶を持って伺いました。山科醍醐こどものひろばさんへは、3月28日に担当者の中澤さんのお宅へ寄贈に伺いました。

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寄贈:安朱小学校  命銘『鳳羽』

この琵琶の腹(表側)の栗材の正目(年輪)は、まるで鳳凰が高く広げた両翼のよう。諸羽山のふもとの安朱小学校にふさわしい、その筋模様になぞらえて「鳳羽」と銘名致しました。

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寄贈:音羽小学校  命銘『祈重』

この琵琶の腹(表側)の栗材には、左に黒影杢、中央に白波杢が出ており、いずれも両手を合わせ一心に願い祈念する姿に見えます。帰依になぞらえて「祈重」と銘名致しました。

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寄贈:勧修小学校  命銘『彩雲波』

この琵琶の腹(表側)の欅(けやき)材は、波状の年輪がとても美しく、その上部には、光沢を放つオーロラ雲のような質感があります。虹色に光輝く錦の雲を彩雲と呼び、その波模様になぞらえて「彩雲波」と銘名致しました。

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寄贈:華頂大山科寮   命銘『斜影』

この琵琶の腹(表側)の栗材左側に大きくうねった波杢が出ており、その形はまるで錫杖を持った地蔵菩薩の立ち姿に見えます。仏教に縁深い大学寮に相応しく「斜影」と銘名致しました。

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寄贈:山科醍醐こどものひろば  命銘『未来迎印』

この琵琶の腹(表側)の栗材中央に、輪状の木目が美しく広がっています。阿弥陀如来が西の空から迎えにくる際の右手印相、来迎印になぞらえて、子どもたちへの寄贈に、よりふさわしくなるよう「未来迎印」と銘名致しました。

今回は琵琶を教室等に立てておくことのできる琵琶台も、転手と柱用に購入した同様の棚から製作し寄贈しました。

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3月9日〜 安朱小学校「地域交流作品展」にて琵琶に使う木材を展示

令和3年3月9日(火)~12日(金)の正午12時まで安朱小学校の体育館にて開催されました。当日の朝に並べるという強行スケジュールでしたが、今年は「琵琶に使う木材」として、縞黒檀や紫檀、柘植、桜など、草津の尾崎氏から譲り受けた貴重な高級木材を展示しました。

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琵琶パーツ各部の呼び名を貼付けた楽琵琶を展示し、その横に、胴(裏板)に使う材、鶴首に使う材、覆手に使う材、天ジンに使う材、転手に使う材に分けて並べました。

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琵琶にはもともと十三種類の木材が、適材適所で使われます。その王道の木材を含め、色々な木質の材料をま近で見れる展示に、子どもたちや来場者は見入っておられました。

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3月7日(日)ミニ琵琶寄贈先「山科醍醐こどものひろば」ワークショップ開催

安朱小学校のシンフォニーフォールをお借りし「山科醍醐こどものひろば」参加者である13名の子どもたちを対象に琵琶弾き語り紙芝居「四ノ宮物語」、琵琶唄「山科千載記」の実演と、琵琶弾き体験を実施しました。「四ノ宮物語」では、琵琶の他に雅楽の楽器である龍笛(西村由紀子)の音にも協力してもらい、「山科千載記」では、ゆかりの場所をパワーポイントの動画で見ながらゆったりと聞いていただきました。

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その後、基本的な弾き方をレクチャーし、大きな楽琵琶1台と一回り小さな平家琵琶と四ノ宮琵琶を各1台、さらに小さなミニ琵琶2台、計5台の楽型琵琶を持参してきていたので、子どもだけでなく大人の方々も、音を鳴らしてみる体験を楽まれました。

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最後に、胴と腹板には思い思いの字を書き込んでもらい、その後はスタッフの方々と、ゆかりの地である諸羽神社や四ノ宮への散策に行かれました。