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縁深き三井寺さんの御霊入後の、地元鎮守諸羽神社神主による「鎮座式」

oyashiro_chinzashiki当初、修復工事にとりかかる際、そのご神体に遷座いただくため、近隣の鎮守である諸羽神社中山宮

司様にお願いに上がりましたが、ちょうど節分行事でお忙しく念願叶いませんででした。工期が約一

ヶ月ということで、暖かくなって参拝が増える3月末日には何とかきれいになればと思っていると、

宮大工さんが普段の現場である三井寺にも「同じような祠がたくさんあるので」と三井寺の福家

執事長に訪ねてくださり、結果的にこの場の地縁に深い本来の形で法要を行えた形となりました。

仏式は「御精根抜き・入れ」と呼ぶそうです。この祠の土台には「琵琶琴元祖四ノ宮大明神」と

刻まれており、今後は大明神(人康親王・天世尊)と琵琶法師さんにも御鎮座いただくこととなり、

工事を終えた3月15日、諸羽神社中山宮司にご足労いただき、念願叶って晴れて御鎮座式を滞りなく

執り行うことができました。

フォレストセイバーさんが楠の枝を切ってくれました

三本ある楠の一番西側の枝が、隣の住宅の屋根に伸びすぎていましたので、三井寺に出入りされているフォレストセイバーさんに依頼して、危険な部分を伐採してもらいました。当初、この場所には重機が入れず、大木の手入れが難しいと思われたのですが、このフォレストセイバーさんは、三井寺の広い境内のなか、山の斜面に森のようになったところでも、ものともせず、身一つで木々に登り、木の特性をよく知ったうえで、適切に枝を払うという、伐採職人のエキスパートさんなのです。お二人で来られ、一人は、みるみるハシゴから幹、そして梢近くへ登っていかれました。もう一人は重りのついたロープを手元でしっかりと引っぱって持っておられ、二人で呼吸をあわせて、手際よく木を切って行かれ、ずいぶんとスッキリ安全になりました。

屋根は古き良きままに祠部分を新調いたしました!三井寺執事長による「御精根入れ」

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 宮大工(堀田工務店)さんがお願いしてくださった三井寺の執事長さんとは、奇しくも

2012年8月12日成安造形大学と近代美術館の連携展覧会オープニングセレモニーにおいて

「悉皆成仏の世界」というテーマの天台声明と琵琶のコラボステージでご一緒し名刺交換

をさせていただいたことがありました。福家執事長は、そのことを覚えてくださっており、

加えて、私の現職場「社会福祉法人いしづみ会」も奇遇なことに、三井寺の落ち葉拾いや

境内清掃に出入りしていることもあって、とてもに深いご縁を感じていただけたようで、

修復工事着工の少し前、2月11日、雨降りの生憎の天気でしたが「御性根抜き」に引き続き

祠の修復が完成した3月13日の「御性根入れ」にもご参上くださいました。