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KBS京都(BS11)「国宝浪漫」祇王寺紹介に琵琶でお手伝い

国宝浪漫の祇王寺・滝口寺の特集に際し、琵琶持参で、平家物語や滝口入道と横笛のお話を紹介するお手伝いをしてきました。雨にしとしと濡れた祇王寺の苔庭は、大変美しく、そんな中、平家の皆様方ゆかりの場所で琵琶が弾けたこと、誠に有り難いお手伝いとなりました。

下記日程で放映され、映像・構成ともに、大変美しい番組でございました。そんな番組に出演できましたこと、生涯の誉れとして更に精進を重ねたいと思います。

K B S 京都 8月8日 月曜 夜10時〜(8月22日 月曜 夜10時 再放送)

B S 11     8月11日 木曜祝日 夜10時〜

資料としてDVDを録画させていただいています。ご興味のある方はお声掛けくだされば、無償で貸出可能です。

2017年夏の「弦楽奉納演奏会」も涼しい「アスニー山科2F」で開催の予定

詳細は、こちらから(イベント 第9回 弦楽奉納演奏会 参照

弦楽のふるさと四ノ宮に、さまざまな弦楽器プレーヤが集結して演奏を繰り広げます。毎年真夏の炎天下、地蔵堂前で開催していましたが、昨年からは空調完備の涼しい!アスニー山科(山科駅前ラクトC棟2F)にて、六地蔵めぐりの期間中に開催しています。本年度は23日(水)の可能性大! 四ノ宮のお地蔵様も出張(姫地蔵)!山 科の伝統工芸指物師&板金師手作りによる『弦の音が鳴るお賽銭箱』は、慎んで障害者施設&震災のチャリティ募金とさせていただきます。

琵琶の胴面を工具で彫り出します。「手づくりで挑戦!琵琶試作品 2」

seisaku_kurinuki2seisaku_kurinuki1 ジグソーで鉛筆線にそってナシ型を切り出し、端から1.7mmのフチを残してトリマーで深さ1cm、幅5mm程のミゾを作っていきます。その内側をディスクグラインダーやノミを使って削っていきます。ディスクグラインダーを使う場合はサンドペーパーで削るため、基本的にノミを使わずに仕上げしていきます。手彫りのノミを使う場合はトリマーで適当に溝を入れておき、そこからノミを当てて木片を落としていきます。

1cmの深さからさらに丸みを帯びた深さの底面に仕上げて行き、細くなっている先端から16cmほどのところから5mm程度の深さへ少しずつ浅く仕上げていきます。細い先端から9cmほどは接着面として削らず、鶴首を差し込む切り込みがを後で彫ります。

古い碁盤から琵琶の胴面を作ります。「手づくりで挑戦!琵琶試作品 1」

seisaku_katadori2seisaku_katadori1 この年末年始、昨年仕入れていた古い碁盤などの古材を、西大路五条の三加和木材さんで琵琶の胴部分を作る板を製材してもらっていました。今回は大人用琵琶の80%の縮尺でかたどりし胴部分長さ約45cm、幅26cmの子供用の琵琶を試作してみます。

楽琵琶製作では、その場所に適した種類の木材を何種類も使って作ります。基本構造としては弦の音を跳ね返すお鉢にあたる胴の部分には木目が密になった硬い広葉樹を使います。広葉樹は変形が激しくその変形が少なくなった古材が理想です。古い時代の琵琶職人の手による琵琶には今日では入手できない貴重な正目材が使われました。

本来胴によく使われるのはサクラ、カツラ、クワなどですが、古い碁盤ではカヤやイチイが一般的で、木目のつまった硬い広葉樹に部類されます。

地元の原木を使って、こどもたちが弾ける琵琶を!「虫除け対策にはクヌギの皮むき」

seisaku_kawamukichuseisaku_kawamukigo4月5日に仰木の製材所「伊藤源」さんで製材してくださった際「雑木の樹皮はとても甘いので虫がつきやすく、皮剥きという専用の道具と木槌で、早めにはがしておいたほうがいい」とのアドバイスをいただきました。早速、6日(日)に東寺のがらくた市へ出かけ、古道具の木槌と皮剥きを手に入れました。その週の4月11,18日の(土)に早速使ってみることとしました。

4月5日(土)に製材した木材は四ノ宮の松村氏のアパートに間借りさせてもらっていました。

屋外に置いてあった全体の半分の材木を泉水町広場内へ持ち込み片側15分、一本30分のペースで皮を剥きました。11日は全く一人で取り組んだため運搬に時間がかかってしまいましたが、成果は5本ほど。18日は以前の同僚が午後から手伝ってくれ、運搬ともどもはかどりました!

地元の原木を使って、こどもたちが弾ける琵琶を!「伊藤源さんでクヌギ製材完了」

seisaku_zaimokuhakobiseisaku_seizaicyu 2014年4月5日、この日はNPO法人「みささぎの森」さんで伐採し、保管してくださっていたクヌギの原木を引き取りに行き、キャラバンの荷台に積んで、滋賀県大津の仰木まで2往復。

まずはとてつもなく重い原木を疏水に沿って200mほど荷台で運ぶ作業に大変苦労しました。

単発の細切れな製材を安く引き受けていただけるところがなかなか見つかりませんでしたが、大津雄琴の成安造形芸術大学の方からの紹介で、仰木にある「伊藤源」さんにお願いすることとなりました。それはそれは大きな大木が山ほど積まれた巨大な製材現場で、音と木の香りに圧倒されましたが、第二弾の木材を山科の疏水辺りまで取りに帰っている間に、巨大な帯ノコで、着々と進めてくださっていました。5年乾燥への第一歩がやっと踏み出せました。

縁深き三井寺さんの御霊入後の、地元鎮守諸羽神社神主による「鎮座式」

oyashiro_chinzashiki当初、修復工事にとりかかる際、そのご神体に遷座いただくため、近隣の鎮守である諸羽神社中山宮

司様にお願いに上がりましたが、ちょうど節分行事でお忙しく念願叶いませんででした。工期が約一

ヶ月ということで、暖かくなって参拝が増える3月末日には何とかきれいになればと思っていると、

宮大工さんが普段の現場である三井寺にも「同じような祠がたくさんあるので」と三井寺の福家

執事長に訪ねてくださり、結果的にこの場の地縁に深い本来の形で法要を行えた形となりました。

仏式は「御精根抜き・入れ」と呼ぶそうです。この祠の土台には「琵琶琴元祖四ノ宮大明神」と

刻まれており、今後は大明神(人康親王・天世尊)と琵琶法師さんにも御鎮座いただくこととなり、

工事を終えた3月15日、諸羽神社中山宮司にご足労いただき、念願叶って晴れて御鎮座式を滞りなく

執り行うことができました。

フォレストセイバーさんが楠の枝を切ってくれました

三本ある楠の一番西側の枝が、隣の住宅の屋根に伸びすぎていましたので、三井寺に出入りされているフォレストセイバーさんに依頼して、危険な部分を伐採してもらいました。当初、この場所には重機が入れず、大木の手入れが難しいと思われたのですが、このフォレストセイバーさんは、三井寺の広い境内のなか、山の斜面に森のようになったところでも、ものともせず、身一つで木々に登り、木の特性をよく知ったうえで、適切に枝を払うという、伐採職人のエキスパートさんなのです。お二人で来られ、一人は、みるみるハシゴから幹、そして梢近くへ登っていかれました。もう一人は重りのついたロープを手元でしっかりと引っぱって持っておられ、二人で呼吸をあわせて、手際よく木を切って行かれ、ずいぶんとスッキリ安全になりました。

屋根は古き良きままに祠部分を新調いたしました!三井寺執事長による「御精根入れ」

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 宮大工(堀田工務店)さんがお願いしてくださった三井寺の執事長さんとは、奇しくも

2012年8月12日成安造形大学と近代美術館の連携展覧会オープニングセレモニーにおいて

「悉皆成仏の世界」というテーマの天台声明と琵琶のコラボステージでご一緒し名刺交換

をさせていただいたことがありました。福家執事長は、そのことを覚えてくださっており、

加えて、私の現職場「社会福祉法人いしづみ会」も奇遇なことに、三井寺の落ち葉拾いや

境内清掃に出入りしていることもあって、とてもに深いご縁を感じていただけたようで、

修復工事着工の少し前、2月11日、雨降りの生憎の天気でしたが「御性根抜き」に引き続き

祠の修復が完成した3月13日の「御性根入れ」にもご参上くださいました。