活動報告
kanshu1web

1月26日(火)琵琶寄贈先「勧修小学校」にて5年生に訪問授業

昨年12月に実施した華頂大山科寮、安朱小学校での実演に引き続き、勧修小学校においても、教頭先生のご尽力もあって、5年生を対象とした訪問授業「いろいろな琵琶の音を聞いて弾 く」を 実施することができました。体育館を広く使って、子どもたちは間隔をあけて座ってもらい、実演者は正面の舞台にあがって、パワーポイントも使って実演しました。

kanshu2web

まずは簡単な四ノ宮と琵琶の関係をお話しして、楽琵琶から、平家琵琶、薩摩琵琶、筑前琵琶へと、日本に伝わってから独自に進化した琵琶の種類につい て、実物の音色を聞いていただきながら、紹介しました。最後に班ごと少しの時間ずつでしたが、子どもたち全員に、いろんな琵琶を試し弾きしてもらいました。

kanshu3web

anshuhiki1web

12月21日(月)ミニ琵琶寄贈先「安朱小学校」にて5,6年生に訪問授業

先日の華頂大山科寮様に引き続き、年度末ミニ琵琶寄贈予定の安朱小学校においても、5,6年生を対象とした訪問授業「いろいろな琵琶の音を聞いて弾く」を 実施しました。私、小谷昌代の母校でもあり、北校舎も当時の面影をとどめていますが、今年令和2年に2階の改修工事があり、これまであったふれあいサロン と音楽室が、壁を取り払って広くなった「シンフォニールーム」に生まれ変わりました。この日は、木材をふんだんに使った音楽鑑賞にもってこい♪の、その真新しい空間での実演となりました。

anshuhiki2web

まずは簡単な四ノ宮と琵琶の関係をお話しして、のちは、楽琵琶、平家琵琶、薩摩琵琶、筑前琵琶へと、日本に伝わってから独自に進化した琵琶の種類について、実物の音色を聞いていただきながら、紹介しました。最後の時間で、班に別れた子どもたち全員に、順番にいろんな琵琶を試し弾きしてもらいました。

anshuhiki3web

kachotaiken3web

12月16日(火)ミニ琵琶寄贈先「華頂大学山科寮」にてワークショップを開催

コロナ禍ではありますが、年度末寄贈へ向けての対象団体でのワークショップを開催しました。華頂大学は東山ですが、その学生寮は山科区内にあり、天智天皇陵の東、疏水が流れる山麓にあります。私も今回の寄贈の応募を受けて山科にあることを知りました。少人数制をとりつつ寮のロビーにて、パワーポイントを使って四ノ宮を紹介、続いて琵琶弾き語り紙芝居「四ノ宮物語」と、琵琶唄「山科千載記」の実演を行い、興味のある方には、琵琶も手にとって自由に弾いていただきました。

学生さん主宰のクリスマス会の合間をぬって開催いただき、皆さんのご協力に感謝申し上げます。

kachotaiken1web kachotaiken2web

kurizai2men

2020年11月3日(火) 寄贈先が決定しました!

9月より公募しておりましたミニ琵琶の寄贈先が決定いたしました。山科”きずな”支援事業の助成を賜り、弦楽ふるさとの会で製作するミニ琵琶5台を、以下3つの小学校と2団体に、今年度末に寄贈させていただくこととなりました。

四ノ宮琵琶とゆかりの深い小学校:◉安朱小学校様  ◉音羽小学校様

今回ご応募のあった子育て関連団体:◉勧修小学校様  ◉山科醍醐こどものひろば様  ◉華頂大学・華頂短期大学山科寮様

コロナ情勢を鑑みながらにはなりますが、それぞれの団体と相談し、寄贈までに、琵琶弾き体験学習や製作体験などを設けて実施していく予定です。

楽器は歪みの少ない乾ききった古材ほどよい音がします。リサイクルショップで購入した碁盤で胴(裏板)を、腹板(表板)は古来習わし通り栗材です。

goban5men

子ども関連施設へのミニ琵琶寄贈先をあと3件募集! 10月31日(土)まで〆切延長!

令和2年度山科区きずな支援事業に弦楽ふるさとの会「京都・山科四ノ宮ゆかりの琵琶(楽小琵琶)を次世代へ」が採択されました。琵琶ゆかりの地にあ る京都市立「安朱小学校」と「音羽小学校」にミニ琵琶を寄贈する事業を進めます。また本年度はあと3団体へのミニ琵琶寄贈を予定しています。山科区内の学 校・児童館・子育て施設・子ども食堂など、子どもや青少年と関わる施設でミニ琵琶寄贈をご希望の方は、下記事項を明記のうえ、メールにてお申し込みください。

◉団体名 ◉代表者名 ◉事務所所在地 ◉電話連絡先 ◉貴団体の活動内容  ◉ご希望の理由 

■〆切  2020年10月20日→31日(土) まで延長!■宛先 gfk@shinomiyabiwa.info

R2ミニ琵琶寄贈表面 R2ミニ琵琶寄贈裏面

採択の背景

一昨年度から、地元安朱小学校での「地域交流作品展」などではミニ琵琶紹介の展示をさせていただいたり、次世代への琵琶文化の普及を進めておりました。スクリーンショット(2020-07-12 18.24.23)
このたび、そういった地元への琵琶文化の継承を目的に、四ノ宮にゆかりの深い「安朱小学校と音羽小学校」加えて「希望の3団体」に、計5台のミニ琵琶をご 寄贈したい意向で「山科区きずな支援事業」に応募しておりましたところ、 無事採択され、事業計画書にもとづいて、順次、年度末(3月初旬?)寄贈に向けて動くこととなりました。

スクリーンショット(2020-07-12 18.27.51)

どうぞよろしくお願い申し上げます。

おすすめコンテンツの下部に琵琶動画♪you-tube♬バナーを追加しました。

琵琶動画youtube

上記バナーをつっつくと、それぞれの動画へつながるページへ移動します。

楽小琵琶の独奏動画です。和歌を平安古曲や声明旋律にのせて唄います。

せせらき四音

四ノ宮琵琶の基本的な弾き方をご紹介します。四ノ宮琵琶手引き草もご参照ください。

shinomiyatube2

琵琶サークル音霊杓子の仲間が見つけた希少琵琶やミニ琵琶の実演をご紹介。

otamayou-tube2

四ノ宮の紹介動画です。雨夜尊、諸羽の月などオリジナル曲に載せてご覧下さい。

GFKyoutube

ミニ琵琶製作と地元小学校への寄贈が「山科区きずな支援事業」に採択!

令和2年度山科区きずな支援事業に弦楽ふるさとの会「京都・山科四ノ宮ゆかりの琵琶(楽小琵琶)を次世代へ」が採択されました。琵琶ゆかりの地にある京都市立「安朱小学校」と「音羽小学校」にミニ琵琶を寄贈する事業を進めます。また本年度はあと3団体へのミニ琵琶寄贈を予定しています。山科区内の学校・児童館・子育て施設・子ども食堂など、子どもや青少年と関わる施設でミニ琵琶寄贈をご希望の方は、下記事項を明記のうえ、メールにてお申し込みください。

◉団体名 ◉代表者名 ◉事務所所在地 ◉電話連絡先 ◉貴団体の活動内容  ◉ご希望の理由 

■〆切 2020年10月20日    ■宛先 gfk@shinomiyabiwa.info

R2ミニ琵琶寄贈表面 R2ミニ琵琶寄贈裏面

採択の背景

一昨年度から、地元安朱小学校での「地域交流作品展」などではミニ琵琶紹介の展示をさせていただいたり、次世代への琵琶文化の普及を進めておりました。スクリーンショット(2020-07-12 18.24.23)
このたび、そういった地元への琵琶文化の継承を目的に、四ノ宮にゆかりの深い「安朱小学校と音羽小学校」加えて「希望の3団体」に、計5台のミニ琵琶をご寄贈したい意向で「山科区きずな支援事業」に応募しておりましたところ、 無事採択され、事業計画書にもとづいて、順次、年度末(3月初旬?)寄贈に向けて動くこととなりました。

スクリーンショット(2020-07-12 18.27.51)

どうぞよろしくお願い申し上げます。

2020年1月13日(月祝)「成人を祝う伝統芸能大会」八坂神社で音霊杓子初弾会でした。

2020年1月13日(月祝) 音霊杓子初弾会 「成人を祝う伝統芸能大会」 八坂神社

音霊杓子は年3回八坂神社での奉納演奏の機会を頂いています。令和二年の今年は真鍋尚音、雅音、青木楽久音、小谷四音の四名が奉納させていただきました。

0113manabe1

真鍋尚音 「七福神」 筑前四弦琵琶

0113manabe2

○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○

0113shindo1

雅音 黄鐘調「千秋楽」 楽琵琶

0113shindo2

○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○

0113aoki1

青木洛久音 「楊真操」 しのびわ

0113aoki2

○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○

1579447143737

小谷四音 「八坂千載記」 四ノ宮琵琶

スクリーンショット(2020-01-19 23.52.51)

○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○○◉○

白鷺吟詠京都中心会 北村先生 祇園精舎のお手伝い

1579447159001

スクリーンショット(2020-01-20 1.39.47)

2019年12月14日(土)阿弥陀をそへて四十八人に捧ぐ、討入を偲ぶ奉納会しました。

2019年12月14日 真宗大谷派声明&四ノ宮琵琶音霊杓子 光明寺(烏丸今出川)

討入を偲ぶ 奉納会 〜阿弥陀をそへて四十八人に捧ぐ〜 を開催いたしました。

12 月の音霊杓 子ですが、地域の都合により安朱自治会館が使えなかったため、御所横、烏丸今出川西入る南側の光明寺さんにご相談したところ、練習会場としてお借りできる ことになりました。光明寺ご住職門下の声明師の方々にもお声掛けいただいて「合同でちょっとした催しにしよう」ということになり、加えて、12月14日と いうこともあり、音霊杓子メンバーは、大石内蔵助、赤穂浪士にちなんだ琵琶の演目を披露することとなりました。

1214progrum

討ち入りを偲ぶ 奉納会 〜 阿弥陀をそへて四十八人に捧ぐ 〜

あいさつ

皆様、こんにちは。京都山科四ノ宮を弦楽器のまちとして広める活動をしております。弦楽ふるさとの会、琵琶サークル音霊杓子の小谷四音と申します。本日は12月14日ということで、音霊杓子のメンバーが、さまざまな琵琶の音色で、討ち入りにちなんだ演目をご奉納致します。

今朝方は山科でも、義士まつりが開催され、毘沙門堂から大石神社まで、行列が歩きました。その後、元禄16年2月4日切腹を命じられ、46名の義士は主君のもとへと旅立ちました。

そんな日でもあり、本日は、この光明寺にて「討ち入りを偲ぶ奉納会〜阿弥陀をそへて四十八人に捧ぐ〜と題して、琵琶と声明の奉納会をさせていただける運びとなりました。まずは、阿弥陀様と四十七士の義魂に黙祷を捧げたいと思います。それでは1分間の「黙祷!」です。

→1分後 雨筒楽霧

スクリーンショット(2020-01-19 21.36.00)

大石内蔵助良雄。幼名を松之丞と言い、少年期から青年期にかけて赤穂浅野家の教育者であった山鹿素行に武士の何たるかを学び、浅野長矩の下で赤穂藩筆頭家老 となりました。元禄14年3月14日、天皇の勅使が江戸に赴かれ、将軍との対面儀式を前に、接待役であった浅野長矩が、指南役の吉良義央に切りかかるとい う「松之大廊下刃傷事件」がおこり、浅野長矩は即日切腹、浅野家はお家断絶となりました。温厚で我慢強く道理を通す性格の良雄は、城明け渡しの庶務を手早 くこなし、奥さんの兄である進藤源四郎の一族を頼って、京都山科へと移り住みます。また大石家の外戚である泉涌寺塔頭「来迎院」の住職を頼り、内蔵助はそ の檀家となり、茶室「含翠軒」を建てます。浪士の密談に使ったその場所のすぐ横に、泉涌寺でも有名な「楊貴妃観音」があります。内蔵助も本願成就を祈った 仏像かもしれません。まずは、この楊貴妃が作ったとか弾いたと言われる、平安時代の遣唐使が持ち帰った琵琶独奏の古曲をお聞きください。

大石内蔵助と泉涌寺「楊真操」 しのびわ  青木洛久音

こ の事件がきっかけで、人形浄瑠璃の仮名手本忠臣蔵が生まれ、そして歌舞伎へと受け継がれてゆきます。彼らは主君を追って散りましたが、そのことによって、 現在も世界に誇れる伝統芸能が花開いたのです。七段目幕開けでは、三味線の踊地とともに、赤ら顔の猩々と化した内蔵助のシーンから始まります。

七段目 幕開け「踊地・猩々抜粋編曲」 薩摩三絃琵琶  階藤清音

スクリーンショット(2020-01-19 21.36.20)

歌舞伎では、酒場で遊びほうける内蔵助をはじめ赤穂浪士は、仇討ちを悟られぬよう、様々なドラマを繰り広げます。煤竹売りになった大高源吾と室井其角が両国橋で出会い、和歌を取り交わすシーンも、大変人気があります。忠臣蔵外伝「松浦の太鼓」より抜粋。

忠臣蔵外伝 松浦の太鼓抜粋 「大高源吾」 筑前四弦琵琶  真鍋尚音

スクリーンショット(2020-01-19 21.36.41)

真宗大谷派 声明ほか 光明寺

スクリーンショット(2020-01-19 21.37.37)

元 禄15年12月14日、本懐を遂げた赤穂浪士でしたが、そのいきさつを始終見守り心配したのは、やはりその家族であったでしょう。目的を果たした主人や家 族の勇姿を讃えつつも、その後、愛する人はどうなってしまうのか、、冬の寒空に、からまわる、複雑な心境を奏でます。曲は「越天楽」、前半は篳篥のメロ ディを琵琶で奏で、後半は琵琶譜の伴奏に内蔵助や四十七士に思いを馳せる家族の心を唄います。

吉良邸討入 本懐遂行 「越天楽・今様」平安小琵琶 中川美音 楽箏 青木洛久音

スクリーンショット(2020-01-19 21.36.58)

浪士たちは、その夜、江戸市中を練り歩き、殿様が眠る泉岳寺へと歩を進め、その墓前で仇討ちを告げました。世間の、特に江戸の人々は、主君に忠実な浪士た ちの行いに湧きました。その夜の月は、家族にとって、どのようなものだったでしょうか。

山科にのぼる「諸羽の月」 しのびわ連弾  奉納 田口訓之 小山翼

スクリーンショット(2020-01-19 21.37.23)

「あら楽や思いははるる、身は捨つる、うきよの月に、かかる雲なし」

大石良雄の辞世と伝わる有名な一首です。この詩は、その描写や心情から、討ち入りを遂げた日の夜に参った、泉岳寺のお殿様の墓前で詠まれた歌のようです。回向伽陀「願似此功徳 往生 安楽国(ねがわくば、安らかな最後を遂げられますように)」。

天台声明と和歌  殿に捧ぐ「浮世月」  四ノ宮琵琶で、小谷四音

スクリーンショット(2020-01-19 21.38.27)

あ りがとうございました。幕府は、浪士たちを生かすか否か、判断を問われましたが、その際「命が助かっても、武士たるや、生き恥をさらすようなことは忍びな い、彼らの面目を立てておあげなさい」と、切腹を進言したのは、山科の毘沙門堂に入られた公弁法親王でした。荻生徂徠らも、その意見を尊重し、義士たち は、四カ所の大名屋敷に別れて審議を待ち、元禄16年2月4日、切腹の命がくだります。細川家17名、松平家10名、水野家9名、毛利家10名。その日の 午後4時過ぎから5時半までの間に四十六名が、武士としての最期を全うしました。

山科の大石閑居跡、岩屋寺には、その時江戸の大名屋敷、細川邸で詠まれた切腹間際の辞世の歌が伝わっています。「水にうつる、花や藻くずに浮き変えて、散りしをうらむ 庭の梅ケ枝」引き続きお聞きください。

天台声明と和歌 細川邸辞世 「藻屑」 四ノ宮琵琶

スクリーンショット(2020-01-19 21.38.12)

歌 わせて頂きましたのは「おんばさらさたん」で始まる四智賛梵語の天台声明です。この声明は、平安時代に比叡山延暦寺の第三代天台座主、慈覚大師円仁が唐よ り伝えたといいます。その頃から、日本でも盛んに雅楽が国風文化に取り入れられ、演奏されるようになりました。笛の名手源博雅が作曲したと伝わる「長慶 子」は舞人が退場するまかで音声として演奏されます。四十七士の忠義の舞が、317年前の今日、秘技に舞われました。本日の締めくくりとして、雅音が楽琵 琶で奉納致します。太食調「長慶子」。

退出音声 「長慶子」楽琵琶 雅音